エンディングノートの
作成に関するご相談は
行政書士中園事務所
伝えていない大切なこと
本当に大切なことを、家族や友人と話していますか。どれだけ気の置けない人であっても、肝心なことは、なかなか話せない。日本人にはそういう人が多いと思います。相手に面倒をかけまいと、煩わしい話を避けるのです。そうすると、いざというときに困ったことになります。本人の望むようにしてあげたいと思っても、気持ちを聞いたことがないのでわからないのです。
本人のためを思って、本人の意思と違う選択をしてしまいます。
がんの宣告を受けると大きなダメージを受けます。本人は最期まで知りたくないと思っていても、家族は悩んだあげく「残された時間を大切に使ってほしいから」と告知するかもしれません。その逆に、本人は告知してほしいと思っているのに、「ショックを受けると病気が悪くなってしまう」と家族は病名を知らせないかもしれません。
葬儀についても、家族葬にしてほしいと思っていても「寂しい葬式はかわいそうだから」と大勢の人を呼ぶかもしれません。あなたにとって、それは本意ではないでしょう。
このほか、人生の終章においては、家族はさまざまな決断を強いられます。延命治療をすべきか、どのような介護施設を選べばいいか、納骨はどこにすべきか…。「こんな大事なことを、どうして話しておかなかったのだろう」と悔やんでも後の祭りです。そうした経験を私もたくさんしてきました。しかし、エンディングノートがあれば、困ったことを「ノートに聞く」ことができるのです。エンディングノートは、周りの人の心労を減らします。
エンディングノートは遺言とセットで
しかし、エンディングノートには限界があります。終活において大事な文書として遺言書がありますが、エンディングノートとの違いは何でしょうか。
エンディングノート | 遺言書 |
---|---|
・法的効力がない ・医療、介護、財産のほかメッセージなど幅広く記述できる ・書き方、内容は自由 ・自由に訂正できる ・生前にも読んでもらう | ・法的効力がある ・主に財産面を記述する ・書き方や有効な事項は決められている ・訂正方法が決まっている ・家庭裁判所の検認を受けるまで開封できない |
遺言書は、財産の状況を伝え、付言で思いを記すこともできますので、「エンディングノートの一種」と言えなくもない。しかし、エンディングノートは「遺言書の一種」になることはありません。根本的に法的性格が異なるからです。ノートには法的効力はなく、相続に関しては、遺産分割の「指針」ほどの存在であることを心に留めておきましょう。法務局や銀行にもっていっても、ほとんど役に立ちません。けっして「エンディングノートを書いたから遺言書は書かなくてもいい」とはなりませんのでご注意を。どちらかだけ書くのなら遺言書を選択されることをお勧めします。
エンディングノートは、遺言書を補助する「遺言書+α」の存在です。両方があれば、財産に関する法的なことも、医療、介護、葬儀などに関する心情的なことにも、家族や知人に漏れなく伝えることができ、安心して過ごすことができるのです。
エンディングノートの中身
このエンディングノート、今日、行政機関、葬儀業者、士業事務所などさまざまなところが作成しています。内容的には、だいたい以下の4本柱になっています。
- 自身・家族・友人のこと
- 医療・介護のこと
- 葬儀・お墓・遺品整理のこと
- 相続、財産管理に関すること
重要な④に関しては、家系図や財産リストを書くものが大半です。これらは、遺言書を作成する際にも基本的に必要なものですので、もう少し歩を進めると遺言書を書くことができます。法的な効力があって、家族の「争続」を防ぐことができるのが遺言書です。ぜひ、もうひと踏ん張りしてみましょう。
①から③は、万一のときに、自宅で、病院で、施設で、あなたの思いをかなえるために役立ってくれるでしょう。
主な内容は次のようなものです
自身・家族・友人のこと
- 氏名、住所など基本情報
- 自分の性格、好きなもの
- 思い出
- メッセージ
医療・介護のこと
- 血液型・アレルギー
- 健康保険証
- 重病時の病名・余命告知
- 脳死状態になったときの延命措置、臓器提供、献体
- 介護を受けたい人、場所、費用の負担方法
葬儀・お墓のこと
- どこの葬儀社に依頼するか
- どんな葬儀を望むか
- 葬儀費用はどうするか
- 宗派はどうするか
- 訃報を届けてほしい相手
- お墓はどこに入りたいか
相続、財産管理に関すること
- 所有する不動産
- 預貯金、株式、有価証券
- 生命保険
- 加入していた年金
- お金の貸し借り
- 家系図
- ネットサービスなどのパスワード
- ペットのこと
- 遺産分割に関する希望
- 認知症などで財産を管理できなくなったらどうするか
最初から完璧を目指さない
ところで、分厚い本を読み始めて、途中でしんどくなって、読むことをやめてしまうという経験をおもちではないでしょうか。エンディングノートについても同じことがおきがちです。意気込んで書き始めて、あまりにも書くとことが多くて挫折してしまい、未完のまま書棚の片隅に置かれます。
そうならないために、分厚いノートを最初から順番に書き始めるのではなく、最後までざっと目を通して、チェックするだけでよい項目から始めてみてはいかがでしょうか。ノートを読む人のことを想像しましょう。その人が「知らないと困るだろうな」と思われることから取り掛かります。チェック式の次に、財産やパスワードなど重要な項目を埋めていきます。それから、思い出や大切な人へのメッセージを書いていきます。期限を定めて、気が向いたときに、少しずつ加筆していけば完成です。
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